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キャリア・短編小説・NIKKO・Fukushima

自分を変える第一歩 相手を変える第一歩

栃木県の会社でキャリアカウンセリングを行っています。

基本的には転職希望の求職者が対象です。なかには今の仕事を続けるべきかどうか、自分はどこを目指すべきなのだろうかといった相談からはじまるケースも多いです。今回は転職を決意しているにしろ迷っているにしろ考えていただきたい内容です。

 

栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。
今回の内容は基準(スタンダード)についてです。


キャリアコンサルタントとして求職者のカウンセリングを行っていると、求職者本人も自分の問題を自覚していることが多いです。「わかっているのに変えられない」という状態ですね。

・上司の言うことはアタマではわかるけどやりたくない

・今やってしまえば後々ラクになるのに先延ばしにする

・「逃げ」だとわかっているけど辞めたい

数え切れないくらいの例が思い浮かびますが、全部「わかっているけど」です。

 

同じ会社の学習塾部門にも3年弱いましたが、そこでも年に数回の保護者面談を行っていました。学習に関する相談をしていると家庭環境に課題があることもあります。意外と保護者だって「わかっているけど変えられない」ことばかりです。

・子どもの前でもスマホを使ってしまう

・読書している姿を見せたいけど興味がない

・欲しいと言われたわけではないけど買ってしまう

これらも子どもにとってどうなのか疑問を持ちながら、全部「わかっているけど」です。

 

生徒とも面談を行います。個別指導塾だったので授業のなかでじっくり話すこともあれば、時間を約束して面談ブースで着座して行うこともあります。話してみると、生徒だってほとんどの場合は勉強した方がいいような気はしています。学校や家でも「勉強しなさい」と言われて、わかっているだけにうるさく感じます。

・ササッと宿題やってしまえばラクなのにダラダラしてしまう

・受験の本を買ったけどそのうち開けばいいかなと思っている

・志望校はそこそこ行けそうなところで選ぼうかな

これらも全部「わかっているけど」です。

特に生徒の場合は、志望校のランクを下げたりすることであきらめムードにならないように注意しなければなりません。

 

どのような状況でのカウンセリング、面談でも私が最初に伝えることは一緒です。

「このままではこのままですが、それでいいですか?」

です。さらに付け加えて

「結果や習慣をすぐに変えることは難しいかもしれません」

「ただし、基準を上げることはすぐにできます」

と伝えていました。

 

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「このままではダメだな」とはっきり自覚することが基準を上げることです。基準は目には見えないのですぐにでも上げられます。ビジネス的には「あなたにとってのスタンダードを上げる」でもいいでしょう。


ここで同意してくれれば、いろいろ相談しやすくなります。

そして具体的な一歩をつくりやすくなります。

「まずはこの言葉の受け止め方を変えましょう」

「まずはこれだけをやってみましょう」

一歩動き出せば歯車が回ります。

カウンセリングの場面だけでなく、周囲の方の相談や自分を見つめ直すタイミングでも使える考え方です。人のことはさておき、まずは自分の基準を上げましょう。


参考にしていただけると幸いです。